整美委員長の経験から学んだこと

はじめに

この記事はkosenconf Advent Calenderへの参加記事です。

昨日は@junesa_toさんの
高専の学科にまつわる話」でした。

本日は皆さんが色々と素晴らしい内容の記事を記されているので、私はどんなネタを書けばよいのか直前までなかなか決まりませんでした。

技術的なことは書けないし、沖縄高専の校舎に関する話も微妙だし、基地のことを書くといろいろアレゲな気がするし、で決まらず、
高専カンファin沼津のUSTを見ながらずっと考えていたのですがUSTが終わったあとにふと

「整美委員長をやっていたときのことを書けばよいのではないだろうか」

と思い立ったので、今日は私が学生寮で整美委員長を務めていたときの話を記していくことにします。

整美委員長・整美委員会について

簡単に説明を入れておきます。
整美委員会は学生寮における環境美化・設備を受け持つ委員会です。
私はその長を2年生〜3年生の時、つまり2年間に渡って勤めてきました。

その2年間は正直言って数えきれないぐらいの失敗を犯してきましたし、自分じゃなきゃもっと良くなっていたかもなぁ…と失意に陥る場面もありましたし、いつも謝罪のメールばかり送っていました。

今回は出来るだけ包み隠さず2年間でどんなことをやってきたのかを記していきたいと思います。といっても結構量が多かったりするので1年目と2年目に大きく分けて話をしていきたいと思います。

1年目(2008年度)

経験ゼロからの出発

2年次の時に整美委員長に就任したわけですが、
実は1年次の時に整美委員をやっていたわけではありませんでした。

つまり、経験ゼロからいきなり委員長をやることになったわけです。そこに至る経緯はいろいろあるのですが、ここでは割愛させてください。

経験ゼロの段階から私は当時3年生の整美の先輩方に
指導していただいたりしたのですが、今から挙げますように
色々と失敗を犯していくことになります。

HTMLメール送信

4月に就任して最初に犯した不祥事です。現場を見ていて
ゴミ分別ルールが守られていないことを目の当たりにし、
ゴミ分別ルールが守られていないので守るようにして下さい、という内容のメールを送ることにしたわけですが、
その時に一部の文章を赤字で強調した状態で送信しました。

で、当然これはHTMLメールという扱いになってしまい、
即座にHTMLメールは送るなよ、とクレームが飛んできました。

私も謝罪のメールを送ったのですが、結局その後
私の指導に当たっていた先輩が謝罪のメールを送る羽目になってしまいました。
もちろんこの後HTMLメールを送るなんてことは行っておりません。

整美委員を取り過ぎて…

後学期の整美委員募集の際、整美委員が何となく足りていないように感じた私は各階で取るべき整美委員の数の制限を取っ払うことにしました。

しかし、これが原因で特定の階で整美委員を取り過ぎてしまい、仕事の割り振りはもちろん、清掃割り振り表にも著しい悪影響を及ぼすことになってしまいました。
結局これが原因で学年末まで寮生の皆さんには多大なご迷惑をおかけすることに。

無理難題な要求を受け入れてみると…

この後期は指導寮生会で審議役員会が開設され、私もそこにしばし呼び出されては様々な意見に対する改善策を出して改善せよ、と言われることが多々有りました。

その中に「班長の清掃を免除せよ」という項目がありました(意見としてはただ1票入ってただけなのですが)。
班長は点呼の後点呼簿を寮事務室に渡さなければならず、
清掃への参加が遅れるから清掃免除した方がいいんじゃないのか、というのがその意見の発端でした。

この意見が提示された時点で私は嫌悪感を抱いていました。なぜなら、班長は朝と夕方の点呼をとる以外に仕事がないうえに、もらえる点数は整美委員と同じだったため、わがままな要求にしか見えなかったからです。

実際にやってみたのですが、これが原因で清掃割り振り表でのミスが相次ぎ、結果的に寮生に割り振りで多大な迷惑をかけることとなり、この試みは失敗に終わりました。

今考えるとこんなトンデモ意見は提示するなよ、って思います。

冬休み前居室点検で

学生が点検を行うのは信用ならん、ということで寮務主事の先生と調整を行った結果、この時の居室点検は寮務主事補の先生方だけで行うこととなりました。

しかし今冷静に考えると、明らかに失敗するのは目に見えていたなぁ、と感じます。

この時は居室点検の期間として1日間で所要時間は2時間しかなかったのですが、男子寮全体で約420人の部屋の居室点検を先生方はたったの6名で行うという、今考えると非現実的なプランでした。

当然うまくいくわけがなく、ざっと数えて約100人以上はその日で点検を終わらせることが出来ませんでした。点検が出来なかった人については結局翌日に枠を設けてどうにかやりくりしました。

何でも変えるのではなく、うまくいっているものは安定させる

冬休み前の居室点検が終わった後、私は先輩から
2時間近くに渡って厳しく糾弾されました。

その時先輩から言われた言葉で、
「うまくいっているものまでむやみに変えようとするな、そこは安定させろ」
というのがあります。

仰る通りで、当時の私は先生や指導寮生の要求を何でも飲んでばかりで今までうまくいっていたものまで破壊してしまい、運営がめちゃくちゃな状態でした。

厳しい指摘でしたが、それがあって今の自分があると感じています。

ゴミ分別ルールの大幅変更

実はこの年にあったイレギュラーな事態として、
名護市のゴミ分別ルールの大幅変更がありました。

細かいことは割愛いたしますが、今まで8項目だったのが16項目に倍増することになったため、新たに分別ルールを指導しなおす必要性が生じました。

そこで学生寮の開寮式の時間を少しお借りして新しいゴミ分別ルールの説明を行ったほか、新たに項目が増えた分ゴミ箱を増やすなどして対応を行いました。

実はこのゴミ分別ルールが、2年目において大きな悩みの種となることとなります。

2年目へ

ゴミ分別ルールの変更などイレギュラーな事態が相次ぎ、今の段階で整美委員長のポストを後輩に託すべきではない、というのと1年目での失敗をこのまま放置したくな
い、という思いがあり次年度の整美委員長も私が勤める決意を2月に下しました。これは前例のないことでした。

1年目の反省点
  • 先生方や指導寮生、一般寮生の要求を一方的に飲み過ぎてはいけない
  • 何か困ったときは先輩に相談するようにする

2年目(2009年度)

新入生への説明

2年目の最初の仕事は、この年入学してきた学生(6期生)への
清掃の形式やゴミ分別ルールの説明会でした。

スライドを作成して説明を行ったわけですが、
ゴミ分別の項目についてはもう少しきちんと説明すべきだったなぁ…と反省しています。(分別について後にいろいろ問題が生じたため)

清掃チェック表のリニューアル

続いて、清掃チェック表の全面リニューアルを行いました。
A4の横で印刷していたものをA4の縦に改め、縦にして浮いたスペースにコメント欄を設け、指導寮生や清掃チェックを担う整美委員からの意見や質問などを把握しやすく出来るようにしました。

いざ変えてみると、どこそこで電球が切れてるから変えて欲しいとか、どこそこの階の洗濯機が不具合を起こしているとか、思ったよりもたくさんの不具合報告や意見が入ってきて、不具合への対処が今までよりも大分しやすくなったように感じました。

月例大掃除の日程調整

この年度から大掃除の日程が固定ではなくなり、日程を決めるには事務や学生会の行事の日程を見ながら調整することとなったわけですがこれが非常に手間のかかる作業でした。正直もうやりたくないです。

沖縄高専は1日で最大100分授業×4コマ分の授業が行われます。
基本的にはどの曜日にも4限のクラスがあったりするのですが、水曜日はLHR(50分)が4限目に据えられていることが多いため他の曜日に比べると各種行事が行い易いというメリットがあります。

他の曜日だと4限のクラスがあり清掃割り振りの調整に手間がかかるため学生寮の大掃除も水曜日の放課後に行うように毎回手続きを行うのですが、先程も挙げたように水曜日は「都合の良い日」であるため、事務や学生会が行事をその曜日に実施することが多いです。

そのため場合によっては学生会や事務の日程を見ながら
空いている日を探して調整するのですが、1年を通して
この日しか空いてない、というケースばかりでとても面倒でした。

次年度は日程を固定してください、とお願いしたこともありますが結局今年度の段階では実現しておりません。

後輩には面倒な思いをさせたくないので来年度(2011年度)こそは上記の事情を説明して固定にするようにしないといけないなぁ…と痛感しています。

ゴミ分別ルール指導の試行錯誤

後期に入ってから、ビニール袋にゴミを詰め込んだままゴミを捨てるという行為が相次いだ他(名護市のルールでは違法で、これが一個でも見つかるとゴミを持って行ってくれません)、ゴミが汚れているという理由でゴミを持って行ってくれないケースが相次ぎ、

  • ゴミは洗ってから捨てるようにする
  • ビニール袋にゴミを詰め込んで捨てない(二重袋で捨てない)

という二点を重点的に指導することに。この二点については
各階毎に集会を持ってルール指導を行ったり、二重袋については統計を取って毎週各階でどれだけ二重袋が出てきたかを
公開して少しでも減らすことが出来ないかを試みてみました。

しかし結果的にはゴミ収集を受け持つ整美委員の負担を
増やしてしまうことになってしまいました。これについては
もっと抜本的な対策が出来たはずで、申し訳なく思っています。

結局私が着任している年で全て解決することは出来ず、
さらなる解決策は翌年に持ち越されることになってしまいました。

その他

この年は困ったときには先輩に相談するようにしていたため、1年目に比べると大分運営もうまく出来るようになったと思います。
ただ、3年次は課題が急に増えてかつ難しくなるため、課題に追われながら仕事をすることも多く、時には夕飯を抜いて仕事をすることも多かったです…

2年目の反省点
  • 仕事の時間配分に気をつける

現在

現在は整美委員長のポストを後輩に託し、普通の整美委員として活動しつつその後輩に今までの経験を活かしてアドバイスを送る側に回っています。
1年目、2年目よりも改善できるよう意識して日々アドバイスを送っています。

振り返ってみると…

整美委員長をやっていた2年間は本当に色々なことがあったのでもっと他のことも書きたいのですが、今の自分の文章力だとこれが限界です…

しかしながら整美委員長の経験があるおかげで仕事を無事に終わらせたときの達成感を得ることが出来たり、先生方や事務職員から様々な情報を得ることで今まで自分の中にあった疑問を解決できたこと、後輩や先輩との関わりが増えたりと、今振り返ってみると整美の経験がもはや人生の一部になっているように感じています。

編集後記

例によって、まとまりがない記事で申し訳ないです。

明日は@siguremonさんの担当です。お楽しみに!