書評「20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ」(著者:@HAL_Jさん)
書評というか、殆ど感想です。書評と言うほど大それたことは書けません…
今日取り上げるのはこの一冊。
- 作者: Hiroyuki Hal Shibata
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2010/09/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「TOEIC 900点はたいしたことがない」「完璧主義は捨て去る」
本文で一番最初に記されている部分を引用します。
最初に、英語を学習している日本人に最も伝えたいことが2つあります。
1. TOEIC 900点はたいしたことがない
2. 完璧な英語でなく、第2言語としての英語という考え方
1.については、恐らく大半の人は「えっ」ってなるに違いありません。私もその一人です。
うちの高専はTOEICの平均点は高専の中で高いほうにあると聞きますが、そうは言ってもさすがに900点を越える人は少ないです。そのような状況ですから普通に考えればTOEIC 900点は雲の上の世界だと思ったとして何ら不思議ではありません。事実私もTOEIC 900点はHALさんも本文で述べているのですが、
TOEIC試験対策を本格的にする前の私は、900点以上取れる人というのは「帰国子女」もしくは「英語圏の学校への留学経験者」、そうでないとしても猛烈に勉強している人だろうと思っていました。
というように、私も殆ど同じことを考えていました。以後の内容は割愛しますが、本を読み進めていけば少しずつこの言葉の真意が浮かび上がってくるはずです。
なお、HALさんは「TOEICは860点取れれば十分」だと本文中で何度も述べています。
2.についてですが、英語は道具として用いるために学ぶ人の方が多いはずです。だから完璧である必要など全くない、というよりか完璧はほぼ不可能なのだから完璧主義は捨て去って、まずは相手が理解可能な水準を目指すべきだと記されています。
私もそうなんですが、英語に関しては特に失敗を非常に恐れている一人です。TOEICで一度点数を落としてしまった時はさすがにショックで、しばらくTOEICについては話したくないほどになったこともありました。
でもそれだと逆に上達しない、ときっぱり言われるとむしろ清々します。
ここで挙げられている勉強法
この本では3つのセクションに分けて様々な方法を紹介しています。この中で私が取り入れたいと思ったのが、
- フォニックス
- 語源暗記法
- 英語上達完全マップ
- 瞬間英作文
になります。特に語源暗記法は説明を見たとき思わず驚かされました。本文でも挙げていますが、日本人が漢字を部首で覚えるのと同じ感覚で英単語を覚えよう、というのが語源暗記法の基本です。この記事を記している段階ではまだ始めていませんが、これなら英単語を覚えられそうです。
この書籍では、まずTOEIC600点を超えるために基礎を確立し、600点を超えられるようになったら英英辞典、Twitter、Lang-8、Kindleなどのツールやガジェットを用いた勉強法を取り入れていくという方針で記されています。
TOEICの現状
TOEICの現状についても最後の章で触れられているのですが、TOEICは日本人と韓国人の受験者数が圧倒的に多く、アメリカではTOEICは殆ど知られていないといいます。
そこでHALさんは、「TOEICのスコアが860点を超えたら、それ以後はより実用的な英語学習をしたほうがよい」と述べています。加えてTOEICのスコアが860点を超えたからと言って、それは決して終わりではなく、「英語学習の始まりが終わったに過ぎない」と本文で記されています。
終わりに
20歳を過ぎてから、とありますがむしろ私個人的には20歳になる前、あるいは学生のうちに読んでおいた方が良いのではないかと思っています。
短時間で、というわけではなく筆者の経験に基づいて確実性のある方法が紹介されているので読んだ後は直ちにその方法を実行してみることが英語上達の一番の近道だと感じています。
英語が苦手、英語をどう勉強してよいか分からない、という人には必読の一冊です。